Jobgation トップページへ戻る

法務という仕事

「法務」は契約法務・コンプライアンス/内部統制・紛争/訴訟対応・M&A/組織再編という性質の異なる業務の集合体です。同じ業務領域でも弁護士資格を持つインハウスロイヤーか、資格を持たない法務パーソンかで任される役割も働き方も大きく変わります。担当領域と資格ステータスを選んで、自分に近い法務像を見てみてください。

1条件を選ぶ

業務領域
資格ステータス

2この組み合わせの傾向

契約法務 × 弁護士資格保有

インハウスロイヤー(契約審査担当)

代表例 インハウスロイヤー(契約審査担当) 法務部所属の企業内弁護士

弁護士資格を持つインハウスロイヤー(企業に所属して働く弁護士)として、契約書の法的リスクを最終的に判断する立場で契約法務に携わります。他部署から上がってくる契約書について、ひな形との相違点や自社に不利な条項を洗い出し、必要に応じて自ら条文を修正しながら最終確認を行います。難易度の高い契約や新しいビジネスモデルの契約は、顧問弁護士や大手法律事務所と連携しながら判断することもあります。

未経験からの難易度 弁護士資格必須

弁護士資格があれば挑戦できる求人が多いが、企業法務ならではの実務は入社後に学ぶことが多い

働き方の傾向 落ち着いている

月の残業は目安10〜20時間程度。法律事務所に比べ残業は少なめとされるが、契約書のボリュームが多い時期は忙しくなることもある

年収の中央値(参考) 600万円〜800万円

求人の中心的なレンジ。契約法務はインハウスロイヤーの入り口となる領域で、専門性を積むほど上振れしやすい

業務内容
  • 各事業部から回ってくる契約書(業務委託契約・秘密保持契約・販売代理店契約など)を読み、自社に不利な条項がないか一つずつ確認する
  • 契約書のひな形(会社で用意しているテンプレート)と違う部分を洗い出し、問題がある条文を自分で書き直す(例: 違約金の金額が高すぎる場合に交渉できる形へ直す)
  • 取引先の法務担当者とメールや打ち合わせで直接やり取りし、契約条件をすり合わせる
  • 判断に迷う契約について、社外の顧問弁護士に相談し見解をすり合わせる
  • 契約書のひな形自体を、法改正や新しい取引形態に合わせて定期的に更新する
具体的な業務イメージ

月に数十件〜100件規模の契約書が各事業部から回ってきて、優先度・難易度に応じて自分でレビュー時間を配分します。ひな形との差分確認や修正案の作成にはWordのコメント機能や見え消し(修正履歴)を使い、契約書の進捗・締結状況の管理にはExcelの台帳を使うことが多いです。判断に迷う論点は法律データベースや判例を調べたり、顧問弁護士に相談したりして固めますが、最終的な判断責任は自分にあるという緊張感を持って臨む場面が多くあります。

この仕事のやりがい
  • 弁護士としての専門知識を、法律事務所の外で会社の意思決定に直接活かせる
  • 自分が交渉した条件がそのまま契約になり、会社を守った実感を得やすい
  • 契約実務を積み重ねるほど、扱える契約の難易度や裁量が広がっていく
向いている人
  • 契約書の細かい文言の違いに気づける、地道な読み込みが苦にならない人
  • リスクをゼロにすることより、事業を前に進めるための落としどころを探すのが得意な人
  • 一つの会社の事業に継続的に関わりながら、契約法務に取り組みたい人
向いていない人
  • 法廷で相手方と主張を戦わせる訴訟弁護士の仕事をイメージしている人
  • 事業側の「早く進めたい」という要望とリスク管理の板挟みにストレスを感じやすい人
  • 契約書のひな形を淡々と確認する定型的な作業に物足りなさを感じる人
つまずきやすいポイント
  • 事業側のスピード感に対して、法的リスクの確認に思ったより時間がかかり、催促されることがある
  • 相手企業の法務担当者と条件が折り合わず、交渉が長期化することがある
  • 契約書は業界ごとに無数のパターンがあり、法律事務所時代の型がそのまま通用しないことも多い
必要スキル
契約書のリスク分析力 条文のドラフティング力 取引先との交渉力 事業内容の理解力 弁護士資格
その後のキャリアパス例
  • コンプライアンス・M&Aなど他領域の企業法務へ
  • 法務部門の責任者(法務部長・ゼネラルカウンセルなど、企業全体の法務を統括する責任者)へ
契約法務 × 資格なし

法務担当者(契約書レビュー・交渉調整)

代表例 契約書レビュー担当 契約法務担当

弁護士資格がなくても、企業の法務部で契約書のチェックや社内調整を担当する仕事です。取引先から届いた契約書と自社のひな形を見比べて不利な条件がないかを確認し、営業部門など依頼元と一緒に修正案を検討します。難しい法律判断が必要な場面は、社内の弁護士資格保有者や顧問弁護士に相談しながら進めるのが特徴です。

未経験からの難易度 未経験歓迎

法学部出身でなくても、契約書の型を覚えるところからスタートできる求人が多い

働き方の傾向 波がある

月の残業は目安15〜25時間程度。決算期や大型契約の締結時期に依頼が集中しやすい

年収の中央値(参考) 400万円〜600万円

求人の中心的なレンジ。契約法務は未経験可の求人も多い分、経験を積むほど上振れしやすい

業務内容
  • 取引先から届いた契約書を自社のひな形と見比べ、不利な条項がないかチェックする(例: 損害賠償の上限額が異常に高くないか確認する)
  • 契約書の変更点を営業担当者に説明し、どこまで交渉できそうかをすり合わせる
  • 契約書の押印(会社としての正式な承認)に向けた社内の稟議手続きを進める
  • 秘密保持契約書(NDA)など定型的な契約書について、ひな形をもとに自分で文面を作成する
  • 判断に迷う契約は、社内の法務責任者や顧問弁護士に相談して確認する
具体的な業務イメージ

届いた契約書と自社ひな形の見比べ・チェック作業が日々の中心で、NDA(秘密保持契約書)のような定型的な契約は月に数十件規模、自分でひな形をもとに文面を作成することもあります。契約書の変更点を説明する際は、法律用語をそのまま使わず営業担当者にも伝わる言葉に言い換える工夫が必要です。稟議(社内承認)の手続きにはExcelや専用の稟議システムが使われることが多く、判断に迷う契約は社内の弁護士資格保有者や顧問弁護士にエスカレーションして確認します。

この仕事のやりがい
  • 契約書という会社を守る「最後の砦」を任されている責任とやりがい
  • 営業や事業部門から頼られる存在として、社内で感謝される機会が多い
  • 契約実務の知識が着実に積み上がり、専門職としてのキャリアを築ける
向いている人
  • 細かい文章の違いを見逃さない、注意深い性格の人
  • ビジネス実務法務検定などの法律知識を、継続的に勉強し続けられる人
  • 社内外の人と粘り強く調整するのが苦にならない人
向いていない人
  • 契約書を読み込む地道な作業よりも、対外的に目立つ仕事をしたい人
  • 曖昧な状態のまま物事を進めることに強い抵抗がある人(法律判断は白黒つかないことも多い)
  • 営業部門からの「早く進めてほしい」という圧力に弱い人
つまずきやすいポイント
  • 契約書の背景にある取引の実態を理解しないまま形式的にチェックしてしまい、リスクを見逃すことがある
  • 営業部門から「なぜダメなのか」を専門用語なしで説明することを求められ、伝え方に苦労する
  • 弁護士資格がない分、判断の最終責任を負えず、社内での相談ルートを自分で確保しておく必要がある
必要スキル
契約書の読解力 ビジネス実務法務検定等の知識 社内調整力 リスクの言語化・説明力 契約管理の実務力
その後のキャリアパス例
  • コンプライアンス・M&Aなど他領域の法務へ
  • 社会人経験を積みながら予備試験・法科大学院を経てインハウスロイヤーを目指す人も
コンプライアンス・内部統制 × 弁護士資格保有

インハウスロイヤー(コンプライアンス担当)

代表例 インハウスロイヤー(コンプライアンス担当) 内部統制・ガバナンス担当弁護士

弁護士資格を持つインハウスロイヤー(企業に所属して働く弁護士)として、社内規程の整備や法改正への対応、内部通報制度の運用など、会社全体の「法令遵守の仕組み」を弁護士としての専門知識で設計・判断する仕事です。不祥事が起きた際の社内調査や再発防止策の検討など、法的な適法性の最終判断を担うことが多い役割です。

未経験からの難易度 弁護士資格必須

企業法務の経験がなくても弁護士資格があれば挑戦できる求人が多いが、規程整備の実務は入社後に学ぶことが多い

働き方の傾向 波がある

月の残業は目安15〜30時間程度(平常時は落ち着いている)。不祥事対応や監査対応の時期は、緊急の対応が発生しやすい

年収の中央値(参考) 700万円〜900万円

求人の中心的なレンジ。ガバナンス強化の流れで専門人材の需要は高まりつつある

業務内容
  • 会社法や金融商品取引法などの法改正の内容を確認し、社内規程を改定する必要があるかを判断する
  • 内部通報(社員が不正を通報できる制度)があった際に、事実関係を確認するための社内調査を主導する
  • 役員・従業員向けのコンプライアンス研修の内容を企画し、自ら講師として登壇する
  • 新しい事業やビジネスモデルを始める前に、法令違反のリスクがないかを事前にチェックする
  • 監査役や監査法人からの質問に対して、法的な観点から回答内容を準備する
具体的な業務イメージ

社内調査(内部通報の事実確認)が発生すると、関係者へのヒアリングや証拠資料の確認に数週間〜数ヶ月かかることもあり、通常業務と並行して進める負担が大きくなります。役員・従業員向けのコンプライアンス研修は年に数回企画・実施し、研修資料の作成にはPowerPointが使われます。社内規程の改定案はWordで作成し、法改正の内容を条文レベルで確認しながらどこを変える必要があるかを洗い出す地道な作業が発生します。監査役や監査法人からの質問には、根拠となる法令・規程を示しながら期限内に回答する必要があります。

この仕事のやりがい
  • 会社全体の不正やリスクを未然に防ぐ、経営に近い立場で仕事ができる
  • 一つの契約より会社全体の仕組みに関わるため、影響範囲の大きい仕事に携われる
  • 弁護士としての専門性を、予防法務(トラブルが起きる前に防ぐ法務)という形で発揮できる
向いている人
  • 会社全体を俯瞰して、リスクの芽を先回りして見つけるのが得意な人
  • 不正調査など、地道な事実確認を粘り強く進められる人
  • 経営層や役員に対しても、臆せず意見を伝えられる人
向いていない人
  • 一つの案件をスピーディーに処理するより、じっくり制度設計に向き合うことに前向きになれない人
  • 社内の不正調査など、人間関係の緊張が伴う仕事に強いストレスを感じる人
  • 契約書のような具体的な成果物より、規程や仕組みという見えにくい成果を扱うことに物足りなさを感じる人
つまずきやすいポイント
  • 社内調査では関係者の協力が得られず、事実確認が難航することがある
  • 規程を整備しても、現場に浸透せず形骸化してしまうことがある
  • 経営陣にとって耳の痛い指摘をしなければならない場面で、板挟みになりやすい
必要スキル
会社法・金融商品取引法等の専門知識 社内調査・ヒアリング力 研修設計・登壇力 経営層への説明力 弁護士資格
その後のキャリアパス例
  • 内部統制・ガバナンス領域の責任者へ
  • 監査役や社外役員としての就任も視野に
コンプライアンス・内部統制 × 資格なし

コンプライアンス担当者

代表例 コンプライアンス推進担当 内部統制担当

弁護士資格がなくても、社内規程の整備や研修運営を通じて会社の法令遵守を推進する仕事です。法改正の情報を集めて社内規程に反映したり、全社員向けのコンプライアンス研修を企画・運営したりと、「ルールを作って、浸透させる」ことが仕事の中心です。判断が難しい法律問題は、社内の弁護士や顧問弁護士に相談しながら進めます。

未経験からの難易度 業界経験があると有利

総務・人事など他のバックオフィス職からの異動・転職も多い

働き方の傾向 波がある

月の残業は目安15〜25時間程度。研修シーズンや監査対応の時期に業務が集中しやすい

年収の中央値(参考) 500万円〜700万円

求人の中心的なレンジ。管理職ポジションはさらに上振れすることもある

業務内容
  • 法改正の情報を集め、社内規程やマニュアルに反映する必要がないかを確認する
  • 全社員向けのコンプライアンス研修(ハラスメント防止・情報漏洩防止など)を企画し、資料を作って実施する
  • 内部通報窓口に寄せられた相談の一次受付と、関係部署への確認
  • 各部署が実施しているチェックリストの運用状況を確認する監査対応
  • 広告表示や景品表示法など、業界特有の規制に違反していないかの事前チェック
具体的な業務イメージ

全社員向けのコンプライアンス研修は年に1〜数回、対象は数十人〜数百人規模で実施し、研修資料の作成にはPowerPoint、eラーニングの受講状況管理にはExcelが使われることが多いです。各部署のチェックリスト運用状況の確認では、未提出の部署への督促や回答内容の妥当性チェックといった地道な作業を積み重ねます。法改正情報は業界ニュースや専門メディアを日常的にチェックし、自社の規程に影響しそうな内容があれば、社内の弁護士や顧問弁護士に確認しながら規程の見直しを進めます。

この仕事のやりがい
  • 研修を通じて、社員の意識が変わっていく様子を実感できる
  • 会社全体の不祥事を未然に防ぐという、影響範囲の大きい仕事に携われる
  • 法律知識が着実に積み上がり、専門職としてのキャリアを築ける
向いている人
  • ルールを分かりやすく伝え、周囲を巻き込むのが得意な人
  • 地道な情報収集や規程の見直しをコツコツ続けられる人
  • 社内の様々な部署と横断的にコミュニケーションを取るのが苦にならない人
向いていない人
  • 明確な成果が数字で見えないと、モチベーションを保ちにくい人
  • 「ルールを守らせる」立場として、時に煙たがられることにストレスを感じる人
  • スピード重視で物事を進めたい人(規程の整備や合意形成には時間がかかることが多い)
つまずきやすいポイント
  • 研修を実施しても、現場の意識がなかなか変わらないことがある
  • 判断に迷う場面で法律の専門知識がなく、社内の弁護士や顧問弁護士への相談が欠かせない
  • 「コンプライアンス違反かもしれない」という相談を受けても、事実確認に時間がかかり対応が後手に回ることがある
必要スキル
法改正情報のキャッチアップ力 研修企画・資料作成力 社内調整力 規程・マニュアル整備力 コミュニケーション力
その後のキャリアパス例
  • 内部統制・ガバナンス領域の責任者へ
  • 社会人経験を積みながら法科大学院等を経てインハウスロイヤーを目指す人も
紛争・訴訟対応 × 弁護士資格保有

インハウスロイヤー(訴訟・紛争対応)

代表例 インハウスロイヤー(訴訟対応担当) 紛争対応弁護士

弁護士資格を持つインハウスロイヤー(企業に所属して働く弁護士)として、取引先とのトラブルや顧客からのクレームが法的な紛争に発展した際の対応を担う仕事です。訴訟になった場合は外部の法律事務所と共同で訴訟方針を検討し、時には自らも動きます。裁判に至る前の交渉段階で解決できるよう、相手方との折衝を主導することも多くあります。

未経験からの難易度 弁護士資格必須

訴訟実務の経験(法律事務所での勤務経験等)があると即戦力として評価されやすい

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安20〜35時間程度。大型の紛争案件が発生すると、短期間で集中的な対応が必要になることがある

年収の中央値(参考) 800万円〜1000万円

求人の中心的なレンジ。訴訟実務の経験者はさらに上振れすることもある

業務内容
  • 取引先や顧客からのクレームが法的な争いに発展しそうな場合、事実関係を整理して対応方針を検討する
  • 訴訟に発展した案件について、外部の弁護士(訴訟代理人)と一緒に主張の組み立てや証拠の整理を進める
  • 相手方の代理人弁護士と、裁判に至る前に和解できないか交渉する
  • 社内の関係部署(営業・カスタマーサポート等)から事情を聞き取り、紛争の経緯を時系列で整理する
  • 同じような紛争が繰り返されないよう、契約書のひな形や業務フローの改善を提案する
具体的な業務イメージ

同時に抱える紛争案件は数件〜10件程度で、案件ごとに進行度合い(交渉段階か、訴訟に入っているか)が異なります。事実関係の時系列整理にはExcelWordを使い、社内の営業・カスタマーサポート部門からヒアリングした内容を、証拠として使える形に整理する地道な作業に時間を使います。訴訟に発展した案件は解決まで数ヶ月〜数年かかることもあり、外部弁護士との打ち合わせ、準備書面(裁判所に提出する主張書類)のドラフト確認などを並行して進めます。大型案件が動き出すと、短期間に集中的な対応が必要になることもあります。

この仕事のやりがい
  • 会社が窮地に立たされる場面で、法律の専門知識を武器に会社を守れる
  • 一つの案件の解決までに長く関わる分、解決した時の達成感が大きい
  • 法廷での主張立証など、法律事務所時代のスキルを直接活かせる場面が多い
向いている人
  • プレッシャーのかかる場面でも冷静に事実を整理できる人
  • 相手方との駆け引きや交渉に、精神的なタフさを持って臨める人
  • 長期化する案件でも粘り強く向き合える人
向いていない人
  • トラブル対応特有の緊張感やプレッシャーに強いストレスを感じる人
  • 白黒はっきりしない交渉ごとより、明確なルールに沿った業務を好む人
  • 短期集中で結果が出る仕事より、平常運転の仕事を好む人
つまずきやすいポイント
  • 紛争は感情的な対立を伴うことが多く、相手方や社内の関係者との折衝に精神的な負担がかかる
  • 訴訟は長期化しやすく、一つの案件に何年もかかることがある
  • 社内の関係部署が「早く終わらせたい」と急ぐ一方、法的な手続きには時間がかかり板挟みになりやすい
必要スキル
訴訟実務・交渉の知識と経験 事実関係の整理・分析力 外部弁護士との連携力 精神的なタフさ 弁護士資格
その後のキャリアパス例
  • 法務部門の責任者(ゼネラルカウンセルなど、企業全体の法務を統括する責任者)へ
  • 紛争対応の専門性を活かし独立・法律事務所へ戻る人も
紛争・訴訟対応 × 資格なし

紛争対応法務担当者

代表例 法務担当者(クレーム・紛争対応) 契約法務〜紛争対応兼任

弁護士資格がなくても、取引先や顧客とのトラブル対応の窓口として動く仕事です。クレームや契約トラブルの事実関係を整理し、社内の関係部署や社外の顧問弁護士と連携しながら、裁判に発展する前に穏便に解決できるよう調整します。訴訟になった場合は、資料の準備や外部弁護士とのやり取りの窓口を担います。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

契約法務など他の法務経験を積んでから担当することが多い

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安15〜30時間程度(平常時は落ち着いている)。トラブル発生時は対応が短期間に集中しやすい

年収の中央値(参考) 450万円〜650万円

情報が少なく参考程度。近い職務(契約法務・企業法務)の求人データを参考にした

業務内容
  • 顧客や取引先からのクレームについて、営業やカスタマーサポート部門から事情を聞き取り、経緯を時系列で整理する
  • トラブルの内容が契約書のどの条項に関わるかを確認し、自社の主張を整理する
  • 顧問弁護士に相談する際の事前資料(経緯のまとめ、関連する契約書や証拠のコピー)を準備する
  • 相手方との交渉の場に同席し、議事録を作成する
  • 同じトラブルが繰り返されないよう、社内マニュアルや契約書のひな形の見直しを提案する
具体的な業務イメージ

クレーム発生の連絡を受けると、まず営業やカスタマーサポート部門から経緯を聞き取り、時系列で整理した資料をWordExcelで作成します。顧問弁護士に相談する際は、関連する契約書や証拠のコピーを添えた事前資料をまとめる必要があり、この準備の質が相談の効率を大きく左右します。相手方との交渉の場に同席して議事録を作成することもあり、自分の主観を交えず正確に記録する力が求められます。トラブル対応そのものは不定期に発生するため、平常時の契約法務業務と紛争対応が重なると、優先順位の調整が難しくなることもあります。

この仕事のやりがい
  • トラブルという緊張感のある場面で、会社の窓口として頼られる存在になれる
  • 一つの案件が解決に向かうプロセスを、資料整理や調整という形で支えられる
  • 紛争対応の経験は、法務職としての専門性の中でも希少価値が高い
向いている人
  • 感情的になりがちな相手にも、冷静に事実を確認できる人
  • 資料や経緯を整理するのが得意で、抜け漏れなく準備できる人
  • 社内外の様々な立場の人と、粘り強くコミュニケーションを取れる人
向いていない人
  • クレーム対応特有の緊張感にストレスを感じやすい人
  • 弁護士資格がない中で、法的な最終判断ができないもどかしさに耐えられない人
  • 予定通りに進まない、先の読めない仕事にストレスを感じる人
つまずきやすいポイント
  • 弁護士資格がないため法的な判断は顧問弁護士に確認する必要があり、スピード感を求められる場面で歯がゆさを感じることがある
  • 相手方や社内の担当者から板挟みになり、精神的な負担が大きくなることがある
  • トラブルの経緯を正確に把握するための情報が、社内の関係部署からなかなか集まらないことがある
必要スキル
事実関係の整理・記録力 契約書の読解力 顧問弁護士との連携力 交渉の場での冷静な対応力 社内調整力
その後のキャリアパス例
  • コンプライアンスや契約法務など他領域の法務へ
  • 経験を積んで法務責任者、あるいは予備試験・法科大学院を経てインハウスロイヤーへ
M&A・組織再編 × 弁護士資格保有

インハウスロイヤー(M&A担当)

代表例 インハウスロイヤー(M&A担当) 企業内弁護士(組織再編担当)

弁護士資格を持つインハウスロイヤー(企業に所属して働く弁護士)として、会社の買収・合併・組織再編を法務面から主導する仕事です。買収候補企業の契約書や訴訟リスクを精査する法務デューデリジェンス(買収前に相手企業のリスクを調べる調査)を行い、契約交渉や最終契約書の作成、必要な社内手続きの進行までを担います。外部の法律事務所やM&Aアドバイザリー会社(M&Aの仲介・助言を専門に行う会社)と連携しながらプロジェクトを進めることが多い役割です。

未経験からの難易度 弁護士資格必須

M&A実務の経験(法律事務所でのM&A案件経験等)があると即戦力として評価されやすい

働き方の傾向 忙しい

月の残業は目安30〜45時間程度。案件が動いている期間は、短期間で大量の契約書・資料を確認する必要がある

年収の中央値(参考) 900万円〜1100万円

求人の中心的なレンジ。M&A実務経験者やクロスボーダー案件(海外企業が絡む案件)対応者はさらに上振れすることもある

業務内容
  • 買収予定の会社の契約書や訴訟履歴を確認し、リスクがないかを調べる法務デューデリジェンス
  • 買収・合併の条件を定める最終契約書(株式譲渡契約書等)の条文をドラフト・交渉する
  • 組織再編(会社分割・合併等)に必要な社内手続き(取締役会決議・株主総会など)のスケジュールを組み、書類を準備する
  • 外部の法律事務所やM&Aアドバイザリー会社と連携し、案件全体の進行を管理する
  • 買収後、相手企業の契約や規程を自社の体制に統合していく作業を法務面から支援する
具体的な業務イメージ

1つのM&A案件は、初期検討から契約締結まで数ヶ月かかることが多く、法務デューデリジェンス(買収前のリスク調査)では相手企業の契約書を数十〜数百件規模で確認することもあります。確認結果はチェックリスト形式でExcelにまとめ、リスクの高い項目を優先的に報告します。最終契約書(株式譲渡契約書等)のドラフト・条文交渉にはWordを使い、外部の法律事務所やアドバイザリー会社との連携も含めて、一つの契約書に数十回の修正履歴が積み重なることも珍しくありません。案件が動き出す期間は情報管理が極めて厳格で、社内でも関係者を限定して進める緊張感があります。

この仕事のやりがい
  • 会社の将来を左右する大きな意思決定に、法務の立場から直接関わることができる
  • 短期間で大量の情報を処理し、成果物として契約書にまとめ上げる達成感がある
  • 企業法務の中でも専門性の高い領域で、市場価値の高いスキルが積み上がる
向いている人
  • 短期間で大量の資料を読み込み、要点を整理するのが得意な人
  • プレッシャーのかかる交渉の場でも、冷静に条件を詰められる人
  • 複数の関係者(社内・相手企業・外部専門家)を巻き込みながらプロジェクトを進められる人
向いていない人
  • 決まった業務量を淡々とこなす方が好みで、繁閑の差が大きい働き方が苦手な人
  • 一つの案件に長期間じっくり向き合うより、多くの案件を並行して抱えることに抵抗がある人
  • 高い緊張感の中での意思決定にプレッシャーを感じやすい人
つまずきやすいポイント
  • 案件が動き出すと短期間で膨大な契約書・資料を確認する必要があり、業務量が急激に増える
  • 買収後に想定していなかったリスクが見つかり、対応に追われることがある
  • 社内の他部署がM&Aの詳細を知らされていない段階から動くため、情報管理の緊張感が続く
必要スキル
法務デューデリジェンスの実務知識 契約書のドラフティング・交渉力 プロジェクトマネジメント力 高い情報管理意識 弁護士資格
その後のキャリアパス例
  • 法務部門の責任者やCLO(最高法務責任者)へ
  • M&Aアドバイザリー会社や投資ファンドの法務専門職への転身も
M&A・組織再編 × 資格なし

M&A法務担当者

代表例 M&A法務担当 組織再編プロジェクト担当(法務)

弁護士資格がなくても、会社の買収・合併プロジェクトを法務面から支える仕事です。法務デューデリジェンス(買収前に相手企業のリスクを調べる調査)の資料収集や、外部の弁護士・M&Aアドバイザリー会社(M&Aの仲介・助言を専門に行う会社)とのやり取りの窓口、社内の意思決定に必要な取締役会資料の準備など、M&Aプロセス全体の進行管理を担います。最終的な法的判断は社内外の弁護士が行うため、正確な情報整理とスケジュール管理が仕事の中心になります。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

契約法務など他の法務経験を積んでから配属されることが多い

働き方の傾向 忙しい

月の残業は目安25〜40時間程度。案件が動いている期間は、短期間で大量の書類対応が発生しやすい

年収の中央値(参考) 600万円〜800万円

求人の中心的なレンジ。案件経験を積むほど上振れしやすい

業務内容
  • 買収予定の会社から提出される契約書や登記簿などの資料を、外部弁護士の指示のもとで整理・確認する法務デューデリジェンスの補助
  • 取締役会・株主総会など社内の意思決定に必要な資料を準備し、スケジュールを管理する
  • 外部の法律事務所やM&Aアドバイザリー会社とのやり取りの窓口として、資料のやり取りを取りまとめる
  • 最終契約書の条項について、社内の関係部署(経理・事業部門等)への影響を確認し、必要な調整を行う
  • 買収後、相手企業の契約や社内規程を自社の体制に統合していく事務手続きを進める
具体的な業務イメージ

デューデリジェンス(買収前のリスク調査)では、外部弁護士から指示された項目に沿って、相手企業から提出された資料をExcelのチェックリストで整理・進捗管理します。取締役会や株主総会向けの資料はPowerPointWordで準備し、意思決定のスケジュールに間に合うよう逆算して動く必要があります。外部の法律事務所やアドバイザリー会社との窓口として、大量の資料のやり取りを取りまとめる役割も担うため、誰が何をいつまでに提出すべきかを常に把握しておく管理能力が求められます。

この仕事のやりがい
  • 会社の将来を左右する大きなプロジェクトに、進行管理という立場から関わることができる
  • 短期集中型のプロジェクトを一つやり遂げた時の達成感が大きい
  • 法務の中でも専門性の高いM&A実務の経験を積むことで、市場価値が高まる
向いている人
  • 大量の資料を正確に整理し、抜け漏れなく進行管理できる人
  • 秘密保持が求められる緊張感のあるプロジェクトに、責任感を持って取り組める人
  • 弁護士など専門家とスムーズにコミュニケーションを取れる人
向いていない人
  • 法的な最終判断を自分で下せないもどかしさに、強いストレスを感じる人
  • 繁閑の差が大きい働き方より、安定したペースで働きたい人
  • 資料整理やスケジュール管理より、対外的な交渉の前面に立ちたい人
つまずきやすいポイント
  • 案件が動き出すと短期間で膨大な資料対応に追われ、繁忙期の負荷が大きい
  • 情報管理の徹底が求められ、社外はもちろん社内でも話せる相手が限られる孤独感がある
  • 専門的な法律判断ができない分、弁護士との橋渡し役として板挟みになることがある
必要スキル
資料整理・進行管理力 契約書の読解力 外部専門家との連携力 高い情報管理意識 スケジュール調整力
その後のキャリアパス例
  • 契約法務やコンプライアンスなど他領域の法務へ
  • M&Aアドバイザリー会社への転身や、法科大学院を経てインハウスロイヤーを目指す人も

掲載の年収はいずれも各パターンの求人情報から算出した中央値の参考レンジです(quickfactsを参照)。経験・スキル・企業規模により変動します。

相性の良い転職エージェントは人によって違います。求人の量や、担当者との相性を見るためにも、2〜3社まとめて登録しておくのがおすすめです。

総合型エージェント

求人数が多く、まず1社目に登録しておきたいタイプ

求人を見る(準備中)
法務・士業特化エージェント

インハウスロイヤー・法務職の求人・選考ノウハウに強いタイプ

求人を見る(準備中)
転職サイト

自分のペースで求人を探したい人向け

求人を見る(準備中)

※求人リンクは現在準備中です。ASPとの提携が完了し次第、実際の求人ページへのリンクに差し替えます。