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財務という仕事

「財務」は資金調達・銀行折衝、資金管理・資金繰り、予算・経営管理(FP&A)、IR・投資家対応という性質の異なる仕事の集合体です。同じ機能でも大手企業かスタートアップ・成長企業かで任される裁量も忙しさも大きく変わります。担当領域と企業規模を選んで、自分に近い財務像を見てみてください。

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担当領域
企業規模

2この組み合わせの傾向

資金調達・銀行折衝 × 大手企業

銀行折衝・資金調達スペシャリスト

代表例 トレジャリー(資金調達・資金運用を専門に扱う部署)担当 社債発行担当

グループ全体の資金調達方針に沿って、銀行団との融資交渉や社債(企業が投資家からお金を借りるために発行する証券)の発行実務を担当します。大手企業では資金調達の手法ごとに専門チームが分かれていることが多く、金融のプロとして高度な折衝力・分析力を積み上げていく仕事です。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

銀行や経理・財務出身者が中心。数字と契約条件を正確に読み解く力が前提になる

働き方の傾向 落ち着いている

月の残業は目安10〜20時間程度。計画的に動く業務が多いが、決算期や大型調達の局面は忙しくなりやすい

年収の中央値(参考) 600万円〜800万円

求人の中心的なレンジ。トレジャリー等の専門色が強いポジションはシニア層でさらに上振れすることもある

業務内容
  • 銀行団(複数の金融機関が共同でお金を貸すグループ)との融資条件交渉(金利や返済期間をすり合わせる打ち合わせ)
  • 社債を発行する際に必要な書類(投資家に見せる会社の説明資料)の作成、証券会社との調整
  • 会社全体の資金調達計画(いつ、いくら、どの方法でお金を集めるかの年間計画)の立案
  • 金利や為替が変動した場合の影響を抑えるための対策(例:金利が上がっても支払いが急に増えないよう契約でカバーする)の検討
  • 格付機関(企業の信用力を評価する専門機関)への業績説明対応
具体的な業務イメージ

銀行団との交渉は、主幹事銀行を含む複数(数行〜十数行)の金融機関と同時並行で進めることもあり、金利・返済期間・担保条件などを一行ずつ調整します。年間の資金調達計画や金利・為替変動のシミュレーションにはExcelでの数値分析が欠かせず、社債発行時に投資家向けへ配布する説明資料の作成にはPowerPointWordが使われます。大型の資金調達案件が動く時期は、証券会社・格付機関とのやり取りが重なり、通常期よりも打ち合わせの頻度が大きく増えます。

この仕事のやりがい
  • 数十億〜数百億円規模の資金調達を成功させたときのスケールの大きさ
  • 銀行や証券会社のプロと対等に渡り合い、良い条件を引き出せたときの手応え
  • 工場建設や新規事業立ち上げなど、会社の成長投資を資金面から支えている実感
向いている人
  • 数字の裏にある契約条件や金利の仕組みを正確に理解しようとする人
  • 金融機関の担当者と粘り強く交渉するのが苦にならない人
  • 一つの調達案件にじっくり時間をかけて向き合える人
向いていない人
  • スピード感のある意思決定を好み、じっくりした交渉プロセスを窮屈に感じる人
  • 数字や契約書の細部を読み込む作業が苦手な人
  • 一つの業務を掘り下げるより、幅広い業務を兼任したい人
つまずきやすいポイント
  • 財務諸表の読み方や金利計算など、専門知識を継続的に学び続ける必要がある
  • 銀行側の担当者との関係構築に時間がかかり、成果が出るまで時間がかかりやすい
  • 市場環境(金利動向など)によって業務の忙しさが左右されやすい
必要スキル
財務諸表分析力 銀行折衝力 社債・借入等の金融知識 リスク管理の視点 資料作成力
その後のキャリアパス例
  • 財務部門の管理職(財務部長)や、財務責任者(CFO)候補へ
  • 投資銀行・証券会社への転身も
資金調達・銀行折衝 × スタートアップ・成長企業

資金調達オールラウンド担当

代表例 スタートアップの資金調達担当

銀行からの融資交渉に加え、ベンチャーキャピタル(成長期待の高いスタートアップに出資する投資会社)からの出資交渉まで、会社の成長段階に応じて必要な資金調達を幅広く担当します。決まったやり方がない中で、経営陣と一緒に「今どんな方法でいくら集めるべきか」を組み立てていく仕事です。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

銀行やベンチャーキャピタル出身者が多いが、経理・財務の基礎経験があれば挑戦しやすい

働き方の傾向 波がある

月の残業は目安20〜35時間程度。資金調達ラウンド(出資を受けるタイミング)の前後で忙しさが跳ね上がる

年収の中央値(参考) 500万円〜700万円

求人の中心的なレンジ。財務責任者(CFO)候補としての登用や事業フェーズの進展でさらに上振れすることもある

業務内容
  • 銀行融資の交渉(金利・返済条件のすり合わせ)に加え、投資会社への説明資料(会社の成長計画や数字の根拠をまとめた資料)作成
  • 資金調達ラウンド(シードやシリーズAなど出資を受ける段階)ごとの資金繰り計画の見直し
  • 出資契約書の内容を弁護士と確認しながら条件を調整する作業
  • 既存株主・投資家への定期報告(月次や四半期ごとの業績報告)
具体的な業務イメージ

資金調達ラウンド(シード・シリーズA等)は、準備開始から資金着金まで3〜6ヶ月程度かかることが多く、その間は投資家向けの説明資料(ピッチ資料)をPowerPointで作成し、複数の投資会社と並行して面談を重ねます。資金繰り表や事業計画の数値シミュレーションにはExcelが欠かせず、「このペースで資金を使うと、いつ資金が尽きるか(ランウェイ)」を常に把握しておく必要があります。出資契約書の内容確認は弁護士と連携しつつ、既存株主への月次・四半期報告も並行してこなします。

この仕事のやりがい
  • 会社の存続と成長を左右する資金調達を成功させたときの達成感が大きい
  • 経営陣と近い距離で、会社の将来像を数字で描く仕事に関われる
  • 資金調達の実績が、そのまま自分のキャリアの実績として積み上がる
向いている人
  • 決まった型がない中で、自分で情報を集めて交渉を組み立てられる人
  • 銀行・投資家という異なるタイプの相手に合わせて説明の仕方を変えられる人
  • 会社の資金繰りが逼迫する場面でも冷静に対応できる人
向いていない人
  • 整った調達スキームやテンプレートに沿って仕事を進めたい人
  • 資金繰りの緊張感がある環境にストレスを感じやすい人
  • 一つの調達手法(銀行融資など)に専念して専門性を深めたい人
つまずきやすいポイント
  • 資金調達がうまくいかない期間は、会社全体の先行きが不安定になり精神的な負荷が大きい
  • 銀行・投資家それぞれに求められる説明の粒度や書類形式が異なり、対応に時間がかかる
  • 経営陣の意向と投資家の要求条件の間で板挟みになりやすい
必要スキル
資金繰り計画力 投資家向け資料作成力 銀行・VC(ベンチャーキャピタル)との折衝力 契約書を読み解く力 経営陣との連携力
その後のキャリアパス例
  • 財務責任者(CFO)候補へ
  • 大手企業の専門財務職への転身も
資金管理・資金繰り × 大手企業

資金管理スペシャリスト

代表例 資金管理担当 キャッシュフロー管理担当

グループ会社全体の日々の入出金を把握し、必要な資金がいつどこで不足しそうかを予測しながら管理する仕事です。グループ内の余剰資金を集約して効率的に活用する仕組み(資金プーリング)の運用など、大手企業ならではの規模の大きい資金管理を専門的に担当します。

未経験からの難易度 業界経験があると有利

経理での入出金・資金繰り実務の経験があると採用で有利になりやすい

働き方の傾向 落ち着いている

月の残業は目安10〜20時間程度。月次・年度末の締めのタイミングはやや忙しくなりやすい

年収の中央値(参考) 550万円〜750万円

求人の中心的なレンジ。管理職クラスやグループ全体の資金管理責任者はさらに上振れすることもある

業務内容
  • グループ会社ごとの入出金予定を集約し、資金繰り表(いつ、いくら入って、いくら出ていくかをまとめた一覧表)を作成
  • グループ内の余剰資金を子会社間で融通する仕組み(資金プーリング)の運用
  • 銀行口座の残高管理、振込・送金の実行と承認
  • 海外取引がある場合、為替変動による損失を抑えるための対応(為替予約等)
  • 月次・年次での資金繰り実績の分析・報告資料作成
具体的な業務イメージ

グループ会社数十社分の入出金予定を毎日集約し、資金繰り表(いつ、いくら入って、いくら出ていくかの一覧)をExcelで更新するのが日々の基本業務です。振込・送金の実行には専用の銀行システムを使い、一定額以上は上長の承認を経てから実行するルールになっていることが多いです。子会社ごとに会計システムが異なる場合はデータ集約に手間がかかり、資金プーリング(グループ内の余剰資金を融通する仕組み)の運用状況を毎月チェックして、どの子会社が資金余剰・不足かを把握しておく必要があります。

この仕事のやりがい
  • グループ全体、数百億円規模の資金が滞りなく流れる仕組みを支えている実感
  • 資金ショート(手元資金が足りなくなること)を未然に防いだときの達成感
  • 資金管理の型が整っている分、専門知識を体系的に積み上げやすい
向いている人
  • 数字を正確に管理し、細かいズレも見逃さない人
  • 複数の子会社・部署とのやり取りを整理しながら進められる人
  • 予測と実績のズレを分析し、次に活かすのが得意な人
向いていない人
  • 単調に見える資金の出入りの管理より、企画色の強い仕事をしたい人
  • 複数拠点との調整業務が多いことに煩わしさを感じる人
  • 変化の少ないルーティン業務でモチベーションを保てない人
つまずきやすいポイント
  • 資金繰り予測が外れると、資金調達部門など他部署への影響が大きく責任を感じやすい
  • グループ会社が多いほど、情報収集や締切管理の手間が増える
  • システムが子会社ごとに異なる場合、データ集約に時間がかかる
必要スキル
資金繰り予測力 資金管理表の作成力 グループ内調整力 為替リスクの基礎知識 正確な入出金管理力
その後のキャリアパス例
  • 財務部門の管理職へ
  • 資金調達・銀行折衝の専門職への異動も
資金管理・資金繰り × スタートアップ・成長企業

一人管理部の資金繰り担当

代表例 一人管理部の資金繰り担当 経理〜財務兼任の担当者

毎日の入出金確認から、数か月先まで見通す資金繰り表の作成まで、会社のお金の流れをほぼ一人で管理する仕事です。資金が尽きると会社の存続に直結するため、日々の数字に人一倍敏感になりながら、経営陣に資金状況を報告し続ける役割を担います。

未経験からの難易度 業界経験があると有利

経理実務の経験があると採用で有利になりやすい。簿記の基礎知識も前提になりやすい

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安15〜25時間程度。資金繰りが厳しい時期は数字への神経の使い方が増える

年収の中央値(参考) 450万円〜650万円

求人の中心的なレンジ。一人で幅広い業務を担う分、企業のフェーズにより変動しやすい

業務内容
  • 毎日の口座残高・入出金の確認、数か月先までの資金繰り表の作成・更新
  • 支払い(仕入先への支払いや給与振込など)の実行と、支払い時期の調整
  • 資金が不足しそうな場合の対応策の検討(支払い時期の交渉や追加の借入相談など)
  • 経営陣への週次・月次での資金状況の報告
  • 銀行との日常的なやり取り(口座管理や小口の借入相談など)
具体的な業務イメージ

毎朝、複数の銀行口座の残高を確認するところから1日が始まり、数ヶ月先までの資金繰り表をExcelで常に最新の状態に更新します。支払いの実行前には「今このタイミングで払って資金は足りるか」を必ず確認し、足りなくなりそうな兆候があれば支払い時期の交渉や追加融資の相談を早めに動きます。経営陣への報告は週次で行うことが多く、資金繰り表をそのまま使いながら「あと何ヶ月分の運転資金があるか」を分かりやすく伝える力が求められます。ミスが会社の資金ショートに直結するため、常に緊張感を持って数字と向き合う仕事です。

この仕事のやりがい
  • 会社の資金繰りを自分の管理で安定させ、事業活動を止めずに支えている実感
  • 数字に強くなり、財務の実務知識が一気に身につく
  • 経営陣から資金状況について直接頼りにされる場面が多い
向いている人
  • 細かい数字の変化にも敏感に気づける人
  • 一人で幅広い業務を回すプレッシャーに耐えられる人
  • 経営陣に対して、数字をもとに率直に状況を報告できる人
向いていない人
  • 分業体制の中で決まった範囲の業務に集中したい人
  • 資金繰りの緊張感がある環境で働くことにストレスを感じやすい人
  • 相談できる先輩や体制がないと不安になりやすい人
つまずきやすいポイント
  • 資金繰りが厳しい時期は、支払い先への対応や資金調達の相談まで一人で抱え込みやすい
  • 一人で担当している分、休暇中の引き継ぎが難しい
  • 会社の急成長・急な支出増に、資金繰り表の見直しが追いつかないことがある
必要スキル
資金繰り表の作成・管理力 正確な入出金管理力 経営陣への報告力 一人で回す業務管理力 Excel等での数字管理力
その後のキャリアパス例
  • 財務責任者(CFO)候補へ
  • 大手企業の資金管理職への転身も
予算・経営管理(FP&A) × 大手企業

FP&A(経営管理)担当

代表例 FP&A担当 予算編成担当

事業部ごとの予算策定から、月次の実績と予算のズレの分析、経営陣への報告まで、会社の数字を使って経営判断を支える仕事です。大手企業では事業部・製品別など担当範囲が明確に分かれていることが多く、分析力を専門的に磨いていけます。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

経理・財務や経営企画の実務経験者が中心。数字を分析して伝える力が前提になる

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安20〜30時間程度。予算編成の時期や月次決算後の分析時期は業務が集中しやすい

年収の中央値(参考) 650万円〜850万円

求人の中心的なレンジ。分析力・英語力が求められる外資系企業ではさらに上振れすることもある

業務内容
  • 事業部ごとの年間予算(売上・費用の見込み)の策定サポート
  • 月次実績と予算のズレを比較し、要因(なぜ計画より売れなかったか等)を分析する資料作成
  • 業績予測(このままいくと年度末にどうなりそうかの見通し)の更新
  • 事業部長など経営陣への報告資料作成、会議での説明
  • 新規事業や設備投資が採算に合うかを試算する資料作成
具体的な業務イメージ

予算編成の時期(多くの企業で決算期の2〜3ヶ月前)は、事業部からの数字が出揃うのを待ちながら、複数バージョンの予算案をExcelで作り込む作業が続きます。月次決算後は、実績と予算のズレを分析するレポートを毎月作成し、要因(なぜ計画より売れなかったか等)を事業部にヒアリングしながら深掘りします。経営会議向けの報告資料はPowerPointにまとめ、数字の羅列ではなく「次に何をすべきか」が伝わる構成にする力が求められます。新規事業の採算試算(投資回収シミュレーション)を依頼されることもあり、その都度Excelで複数シナリオを計算します。

この仕事のやりがい
  • 自分が作った分析資料が、経営陣の意思決定に直接使われる手応え
  • 数字を通じて事業全体の動きが見えるようになる面白さ
  • 分析力・提案力が磨かれ、専門職としての市場価値が上がっていく
向いている人
  • 数字の裏にある事業の動きを読み解くのが好きな人
  • Excel等を使った資料作成・分析を厭わない人
  • 経営陣に対しても臆せず自分の分析結果を説明できる人
向いていない人
  • 数字を細かく分析するより、現場で動く仕事の方が好きな人
  • 予算編成期などの繁忙期にまとまった作業量をこなすのが負担に感じる人
  • 事業部門との調整に時間を取られることにストレスを感じる人
つまずきやすいポイント
  • 事業部門の希望的な数字と、実態に基づいた予測との間で板挟みになりやすい
  • 予算編成の時期は他部署からの数字が揃うのを待つため、後半に作業が集中しやすい
  • 分析結果を経営陣にわかりやすく伝えるスキルが不足していると評価されにくい
必要スキル
財務分析力 Excel・BIツール(データ集計・可視化ツール)活用力 資料作成力 事業部門との折衝力 プレゼンテーション力
その後のキャリアパス例
  • 経営企画・財務責任者(CFO)候補へ
  • 事業部門の企画職への転身も
予算・経営管理(FP&A) × スタートアップ・成長企業

経営企画兼任の財務担当

代表例 経営企画兼任の財務担当 事業計画担当

日々の資金繰り管理と並行して、来期の事業計画づくりや、投資家に見せる数字の裏付け資料の作成まで担当する仕事です。経営企画とほぼ一体化した形で、会社の数字の設計図を描いていく役割を担います。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

経理・財務の基礎知識に加えて、事業目線での数字の見方も求められる

働き方の傾向 波がある

月の残業は目安20〜30時間程度。事業計画の策定時期や資金調達準備の時期に業務が集中しやすい

年収の中央値(参考) 550万円〜750万円

求人の中心的なレンジ。経営企画と財務を兼任する分、役割の重さに応じて変動しやすい

業務内容
  • 月次の資金繰り管理と並行して、翌期・中期の事業計画(売上・費用の見込み)を作成
  • 投資家向けの事業計画資料(成長シナリオの根拠となる数字の裏付け資料)の作成
  • 各事業部からの数字の収集・集計、予実(予算と実績)のズレの確認
  • 経営会議向けの資料作成、経営陣への数字の説明
具体的な業務イメージ

月次の資金繰り管理をこなしながら、翌期・中期の事業計画(3〜5年分の売上・費用見込み)をExcelで作り込むという、性質の異なる業務を並行して進めます。資金調達の準備時期は、投資家向けの事業計画資料(成長シナリオの根拠となる数字の裏付け資料)をPowerPointにまとめる作業が重なり、業務量が一気に増えます。各事業部から数字を集める際、決まったフォーマットがまだ整っていないことも多く、収集・集計のやり方自体を自分で工夫しながら整えていく必要があります。

この仕事のやりがい
  • 会社の数字の設計図を自分で描き、それが投資家への説明にも直結する裁量の大きさ
  • 資金繰りと事業計画の両方を見られることで、会社全体の数字への理解が一気に深まる
  • 自分が作った計画が、資金調達の成功に直接つながる手応え
向いている人
  • 決まったフォーマットがない中で、自分で資料の型を作っていける人
  • 資金繰りという足元の数字と、事業計画という将来の数字の両方に興味がある人
  • 経営陣と近い距離で議論しながら仕事を進めたい人
向いていない人
  • 一つの専門領域(資金管理だけ、企画だけ等)に集中して深めたい人
  • 数字の前提条件が頻繁に変わることにストレスを感じる人
  • 整った仕組みの中で決まった業務を回したい人
つまずきやすいポイント
  • 資金繰りと事業計画の両方を抱える分、業務量が読みにくくなりやすい
  • 事業計画の前提が経営陣の方針転換で頻繁に変わり、作り直しが発生しやすい
  • 財務・企画どちらの知見も中途半端にならないよう、意識的に学び続ける必要がある
必要スキル
事業計画の策定力 資金繰り管理力 投資家向け資料作成力 データ集計・分析力 経営陣との連携力
その後のキャリアパス例
  • 財務責任者(CFO)・経営企画責任者へ
  • 大手企業のFP&A職への転身も
IR・投資家対応 × 大手企業

IR(投資家対応)スペシャリスト

代表例 IR担当 投資家説明会担当

四半期ごとの決算発表に合わせて、機関投資家(年金基金や運用会社など大口の資金を運用する投資家)やアナリスト向けの説明会を企画・運営する仕事です。会社の業績や戦略を、金融のプロにも納得してもらえる言葉と数字で伝える専門職です。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

財務・経理や広報の実務経験者が中心。決算内容を正しく理解する力が前提になる

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安20〜30時間程度。四半期決算の前後は資料作成・説明会準備が集中しやすい

年収の中央値(参考) 600万円〜800万円

求人の中心的なレンジ。IRマネージャー等の管理職クラスはさらに上振れすることもある

業務内容
  • 四半期ごとの決算説明会の準備(説明資料や想定質問への回答集の作成)
  • 機関投資家・証券アナリストとの個別面談の設定・同席
  • 業績や中期経営計画をまとめた統合報告書(財務の数字だけでなく、環境・社会への取り組みも含めてまとめる報告書)の作成
  • 株主総会の運営サポート、株主からの問い合わせ対応
  • 株価や投資家の反応を踏まえた、経営陣への報告
具体的な業務イメージ

四半期ごとの決算発表後、1〜2週間以内に投資家向けの決算説明会を開催するのが一般的なスケジュールで、その準備として説明資料をPowerPointで作成し、想定される質問への回答集(Q&A集)をWordExcelでまとめます。機関投資家・アナリストとの個別面談は四半期ごとに数十件規模に及ぶこともあり、経営陣に同席してもらいながら質疑応答をサポートします。株価に影響する情報を扱うため、決算発表前は社内でも情報を知る人を厳格に限定し、資料の取り扱いに細心の注意を払います。

この仕事のやりがい
  • 会社の戦略や強みを、投資のプロに理解してもらえたときの手応え
  • 経営トップの発言や決算内容を、社外に発信する重要な役割を担っている実感
  • 財務・経営戦略・広報が交わる領域で、専門性を横断的に磨ける
向いている人
  • 財務の数字を、専門家以外にも分かりやすい言葉に翻訳するのが得意な人
  • 資料作成やプレゼンテーションの精度にこだわれる人
  • 投資家からの厳しい質問にも冷静に対応できる人
向いていない人
  • 資料作成や対人折衝よりも、実務処理を中心にしたい人
  • 四半期ごとに訪れる繁忙期のプレッシャーが苦手な人
  • 会社の内部事情を対外的に発信する緊張感に馴染めない人
つまずきやすいポイント
  • 決算内容が悪い四半期は、投資家からの厳しい質問対応に神経を使う
  • 経営陣・経理部門・広報部門など複数部署との調整に時間がかかる
  • 株価に影響する情報を扱うため、社内でも情報管理に強い緊張感が求められる
必要スキル
財務諸表の理解力 資料作成・プレゼンテーション力 投資家対応力 英語力(海外投資家対応がある場合) 経営陣との連携力
その後のキャリアパス例
  • IR部門の管理職・広報IR責任者へ
  • 経営企画への異動も
IR・投資家対応 × スタートアップ・成長企業

上場準備企業のIR担当

代表例 上場準備企業のIR担当 IPO準備室のIR担当

上場(証券取引所に株式を公開し、誰でも株を売買できるようにすること)に向けた準備を進めながら、既存のベンチャーキャピタル(成長が期待される未上場企業に出資する投資会社)や今後投資家となりうる相手への説明も並行して担当する仕事です。IR体制が整っていない会社が多く、必要な資料や仕組みを一から作っていく役割を担います。

未経験からの難易度 業界・実務経験推奨

証券会社や監査法人、大手企業IR部門の出身者が多い

働き方の傾向 やや忙しめ

月の残業は目安20〜35時間程度。上場準備のスケジュールに沿って書類作成・審査対応が続きやすい

年収の中央値(参考) 650万円〜850万円

求人の中心的なレンジ。上場準備の経験者は採用需要が高く、さらに上振れすることもある

業務内容
  • 証券会社・監査法人とのやり取りを含む、上場審査に必要な資料(会社の実態を説明する書類一式)の作成サポート
  • 既存の投資家(ベンチャーキャピタル等)への定期的な業績報告資料の作成
  • 今後投資家になりうる相手への会社説明資料(会社の強み・成長性を伝える資料)の作成
  • 情報開示のルール(IR関連規程)の整備、社内の情報管理体制づくり
  • 経営陣同伴での投資家面談の設定・同席
具体的な業務イメージ

上場審査に必要な資料は種類・分量ともに膨大で、証券会社や監査法人からの指摘に対応しながら、何度も作り直すプロセスが数ヶ月〜1年以上続きます。既存投資家(ベンチャーキャピタル等)への定期報告資料や、今後の投資家向けの会社説明資料はPowerPointで作成し、IR関連規程(情報開示のルール)の整備にはWordを使います。IR体制も情報管理体制も一から作る必要があり、決まったフォーマットがない中で、証券会社・監査法人という社外の専門家の意見を聞きながら仕組みを整えていく仕事です。

この仕事のやりがい
  • 上場という会社の大きな節目に、中心メンバーとして関わっている実感
  • IR体制がまだない会社に、仕組みを一から作れる裁量の大きさ
  • 上場が実現した際、自分の仕事が会社の成長の土台になったと感じられる
向いている人
  • 決まったフォーマットがない中で、資料や仕組みを一から整えるのが得意な人
  • 証券会社・監査法人など社外の専門家と円滑にやり取りできる人
  • 上場準備特有の細かいルールや手続きを、粘り強く一つずつ処理できる人
向いていない人
  • 整ったIR体制・過去の資料をベースに仕事を進めたい人
  • 上場準備のスケジュールに追われるプレッシャーが苦手な人
  • 証券会社や監査法人など、複数の外部専門家との調整を煩雑に感じる人
つまずきやすいポイント
  • 上場審査で求められる書類の水準が高く、差し戻しや修正対応に時間を取られやすい
  • IR未経験の社内メンバーへの説明・巻き込みに労力がかかる
  • 上場スケジュールが延期になると、準備してきた計画の立て直しが必要になる
必要スキル
上場準備の実務知識 資料作成力 証券会社・監査法人との折衝力 投資家向け説明資料の作成力 情報管理の徹底力
その後のキャリアパス例
  • IR責任者・上場後のIR部門管理職へ
  • 大手企業のIR職への転身も

掲載の年収はいずれも各パターンの求人情報から算出した中央値の参考レンジです(quickfactsを参照)。経験・スキル・企業規模により変動します。

相性の良い転職エージェントは人によって違います。財務職の求人は非公開のことも多いため、求人の量や担当者との相性を見る意味でも、2〜3社まとめて登録しておくのがおすすめです。

総合型エージェント

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財務・経理特化エージェント

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