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「エンジニア」はフロントエンド・バックエンド・インフラ/SRE・データ・QA・組み込みなど専門分野の異なる仕事の集合体です。同じ開発領域でも自社開発か受託・SES(客先常駐で開発を請け負う契約形態)かで任される裁量や働き方は大きく変わります。開発領域と開発体制を選んで、自分に近いエンジニア像を見てみてください。
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自社で運営するWebサービスやアプリのユーザーインターフェース(UI)を、企画・デザイン・バックエンドの担当者と一緒に作り上げる仕事です。React/Vue/Next.jsなどのフレームワークで画面を実装するだけでなく、機能追加のたびにユーザーの反応を見ながら改善を重ねていく、プロダクトに長く伴走するスタイルが特徴です。
JavaScriptやReact等のモダンなフレームワークでの実装経験が前提として求められることが多い
月の残業は目安15〜25時間程度(Webエンジニア全体の平均は月17.4時間という調査があり、新機能のリリース前後は業務が集中しやすい)
求人の中心的なレンジ。技術力・裁量の大きさで上振れしやすい
多くのチームでは1〜2週間のスプリント(開発の区切り)単位でタスクを進め、朝会(デイリースタンドアップ)で進捗を共有しながら開発します。実装したコードはプルリクエスト(変更内容をチームに確認してもらう仕組み)としてまとめ、他のエンジニアによるコードレビューを経てから本番に反映するのが一般的な流れです。1つの機能追加につき、設計・実装・レビュー対応を含めて数日〜1週間程度かかることが多く、新機能のリリース直前は複数のプルリクエストが並行して動き、確認作業に追われることもあります。
制作会社や開発会社に所属し、クライアント企業から依頼されたWebサイトやアプリのフロントエンド部分を案件ごとに実装します。SES(客先常駐で開発を請け負う契約形態)の場合はクライアント先のオフィスに常駐し、既存のプロダクトチームの一員として画面実装を担当することもあります。案件やクライアントが変わるたびに、使う技術やコーディング規約に合わせていく柔軟さが求められます。
HTML/CSSの基礎から学べる制作会社の求人も多く、比較的入口が広い
月の残業は目安20〜30時間程度。納期直前や複数案件が重なる時期は作業が集中しやすい
未経験可の求人はこの下限寄りに集中し、経験を積むと上がる
1つの案件は数週間〜数ヶ月単位で進み、案件によっては複数を並行して抱えることもあります。デザインカンプ(完成見本)をもとにコーディングを進め、納期直前は複数ページを一気に仕上げる作業が集中します。SESで客先常駐する場合は、常駐先ごとに使用するフレームワークやコーディング規約が異なるため、新しい現場に入るたびに開発環境のキャッチアップが必要になります。クライアントとの仕様確認は、制作会社の営業やディレクターを介することが多く、直接やり取りする機会は案件によって差があります。
自社が運営するWebサービスやアプリのサーバー側のロジック、データベース設計、API(フロントエンドや外部サービスとデータをやり取りする接続口)の設計・実装を担当します。ビジネス要件を踏まえてデータ構造やAPIの仕様を自分たちで決められる裁量があり、サービスの成長に合わせてアーキテクチャを継続的に見直していく仕事です。
Webアプリケーションフレームワークでの開発経験、DB設計の基礎知識が前提となることが多い
月の残業は目安15〜25時間程度(Webエンジニア全体の平均は月17.4時間という調査あり)。障害対応が発生すると緊急対応になるが、通常時は計画的に開発を進めやすい
求人の中心的なレンジ。裁量の大きさやサービス規模で上下
新機能の開発では、まず設計方針をドキュメント(設計書)にまとめてチームでレビューしてから実装に入る流れが一般的です。実装後はプルリクエスト(変更内容の確認依頼)を出し、他のエンジニアによるコードレビューを経て本番反映します。障害対応の当番(オンコール)をローテーションで担当するチームもあり、担当週は夜間・休日でも緊急のアラートに対応する可能性があります。データベースの設計変更やパフォーマンス改善は、影響範囲の調査だけで数日かかることもあり、慎重な検証が求められます。
SIer(システムインテグレーター、クライアント企業のシステムを企画から開発・導入まで手掛ける企業)やSES企業に所属し、クライアント企業の業務システムやWebシステムの開発を担当します。要件定義や設計から関わる場合もあれば、SESとして客先に常駐し、既存チームの一員として決められた仕様に沿って実装・テストを担当する場合もあります。
研修制度が整っているSIer・SES企業も多く、未経験からの採用枠がある
月の残業は目安20〜30時間程度。開発フェーズやテストフェーズ、リリース前後で忙しさが変動しやすい
求人の中心的なレンジ。上流工程を担えるか、商流(何次請けか)で上下
プロジェクトは要件定義→設計→実装→テストという工程(ウォーターフォール型)で進むことが多く、自分がどの工程から参画するかは案件・商流(元請けか下請けか)によって変わります。設計書やテスト仕様書の作成にはExcelのテンプレートが使われることが多く、単体テスト・結合テストでは想定される入力パターンを網羅的に洗い出してテスト項目表を作る地道な作業が発生します。SESで客先常駐する場合は、常駐先ごとに開発ルールやドキュメントの書式が異なるため、現場が変わるたびに一から慣れていく必要があります。
自社サービスが安定して動き続けるよう、AWS/GCP等のクラウドインフラの設計・構築・運用を担当します。SRE(Site Reliability Engineering、信頼性をソフトウェア工学的に高める職種)としてサービスの可用性目標(SLO)を定め、監視体制の整備や障害対応プロセスの改善、インフラのコード化(IaC)を通じて、開発チーム全体の生産性と信頼性を底上げしていく仕事です。
クラウド運用の実務経験やLinux・ネットワークの基礎知識が前提となることが多い
月の残業は目安20〜30時間程度(オンコール当番の週は待機時間も発生する)。サービスの障害対応は緊急性が高く、当番制のオンコール対応が発生することがある
求人の中心的なレンジ。専門性の高さでさらに上振れすることもある
オンコール(障害当番)をチームでローテーションし、担当週は夜間・休日でもアラートが鳴れば対応するのが一般的な体制です。SLO(サービスがどの程度安定稼働すべきかの目標値)の達成状況を定期的に確認し、未達が続く領域があれば優先的に改善に取り組みます。インフラ構成の変更はTerraformなどのコードで管理(IaC)し、変更内容はコードレビューを経てから適用するため、手作業でサーバーを直接いじることはほとんどありません。大きな障害が起きた後はポストモーテム(振り返り)を実施し、原因と再発防止策をドキュメントにまとめます。
SES企業に所属し、クライアント企業のデータセンターやサーバールームに常駐して、サーバー・ネットワーク機器の運用保守を担当します。案件によってはオンプレミス(自社内に機材を持つ運用形態)環境の監視業務からスタートし、経験を積んでクラウド環境の構築案件に関わっていくケースもあります。
監視・運用業務から始められる求人が多く、IT業界未経験からの入口として選ばれやすい
月の残業は目安15〜25時間程度(シフト制のため残業時間自体は読みやすいが、夜勤や障害対応で不規則になりやすい現場もある)
監視・運用中心の求人はこの下限寄りに集中し、設計・構築を担えると上がる
多くの現場でシフト制(日勤・夜勤の交代制)を組んでおり、監視画面(モニタリングツール)でアラートが出た際に一次対応し、自分で解決できない場合は上位の担当者にエスカレーション(引き継ぎ)します。定期メンテナンスの作業報告書や運用手順書の作成にはExcelやWordのテンプレートが使われることが多く、深夜・早朝のメンテナンス作業(機器の入れ替えやバックアップ確認)を担当することもあります。経験を積むと、監視・一次対応中心の業務から、サーバーラックの構築や設定変更といった手を動かす作業に関わる機会が増えていきます。
自社サービスから生まれる大量のログやユーザー行動データを、事業判断や機械学習に使える形に整えるためのデータ基盤を設計・構築します。データの収集・蓄積・加工のパイプラインを作るだけでなく、データサイエンティストやマーケティング部門など「データを使う側」が使いやすい環境を整えることも重要な役割です。
SQL・プログラミングに加え、データベースやクラウドの基礎知識が前提になりやすい
月の残業は目安15〜25時間程度。パイプラインの障害対応以外は計画的に開発を進めやすい
求人の中心的なレンジ。クラウド関連のデータ基盤スキルで上振れしやすい
社内のマーケティングや事業企画部門から「このデータをこういう形で見たい」という依頼が日常的に届き、それに応じてETL/ELT(データの抽出・変換・格納)パイプラインを新規構築・改修します。パイプラインは複数本を並行して運用することが多く、データ量の増加や仕様変更で処理が遅くなった際は原因調査・チューニングに時間を使います。SQLでのデータ加工に加え、パイプラインの自動化にはPythonが使われることが多く、データ品質の異常を検知する監視の仕組みも自分たちで整備します。
受託開発会社やSES企業に所属し、クライアント企業のデータ分析基盤構築やBI(ビジネスインテリジェンス、データを可視化して経営判断に活かす仕組み)ダッシュボードの構築を案件単位で担当します。クライアントの業務データをもとに、Tableau/Power BI等のツールで可視化したり、SQLでデータを抽出・集計したりと、クライアントの意思決定を直接支える仕事です。
SQLの基礎から学べる案件もあり、データ分析職への入口として選ばれることがある
月の残業は目安15〜25時間程度。案件の納期や、クライアント側の意思決定タイミングに合わせて業務量が変動する
求人情報が少なく参考程度。SQL・BIツールを軸にした近接領域の求人から推定
1つの案件はヒアリング→分析要件の整理→ダッシュボード構築→納品という流れで、数週間〜数ヶ月かけて進みます。クライアントの業務データはExcelやCSVで受け取ることも多く、SQLでの抽出・集計と組み合わせてExcelで下準備をしてからTableau/Power BIに取り込む、という手順が一般的です。完成したダッシュボードの説明・報告にはPowerPointの資料も使われ、クライアントへのヒアリングで「本当に知りたいこと」を的確に引き出す力が、成果物の質を大きく左右します。
自社サービスの品質を、企画・開発の初期段階から関わって作り込んでいく仕事です。単にリリース前にテストを実行するだけでなく、仕様レビューでの問題発見や、テスト自動化の推進、品質指標のモニタリングなど、プロダクト開発チームの一員として品質そのものを設計します。
テスト技法の基礎知識やプロダクトへの理解が前提として求められることが多い
月の残業は目安15〜25時間程度。リリース直前はテストが集中し、忙しさが波打ちやすい
求人の中心的なレンジ。テスト自動化・仕様レビュー等の上流スキルで上振れしやすい
新機能のテストケース(確認項目)は1機能あたり数十〜100項目規模になることもあり、テストケースの管理にはExcelや専用のテスト管理ツールが使われます。見つけたバグはバグ管理ツール(JIRA等)に起票し、再現手順・重要度を整理した上で開発チームに報告します。E2Eテスト(実際のユーザー操作を再現するテスト)の自動化にはコードを書く必要があり、手動テストと自動化コードの作成を並行して進めるのが一般的です。リリース直前は、限られた時間で優先度の高い項目からテストを終わらせる判断力が求められます。
テスト専門会社に所属し、クライアント企業から委託されたソフトウェアやアプリのテストを案件単位で実施します。テスト設計書に沿ってテストケースを消化していくテスト実行担当から始まり、経験を積むとテスト計画・テスト設計を担当する上流のテストエンジニアへとステップアップしていく仕事です。
テスト実行から始められる求人が多く、IT業界未経験の入口として選ばれやすい
月の残業は目安15〜25時間程度。リリース直前のテスト消化期間は業務が集中しやすい
テスト実行中心の求人はこの下限寄りに集中し、テスト設計を担えると上がる
1日に消化するテストケース数は案件やテスト対象によって幅がありますが、数十〜100項目程度をこなすことも珍しくありません。テスト結果の記録にはExcelのテスト仕様書が使われることが多く、見つけた不具合は管理システムに起票して、再現手順・発生条件を具体的に書き起こします。案件が変わるたびにゲーム・Webシステム・スマホアプリなど対象が変わるため、その都度、仕様の理解から始める必要があります。経験を積むとテスト実行だけでなく、テストケース自体を設計する上流工程を任されるようになります。
自社が企画・製造する家電製品やIoT機器に搭載する制御ソフトウェア(ファームウェア)を、企画・ハードウェア設計の担当者と連携しながら開発します。ハードウェアの制約(メモリ容量や消費電力等)を踏まえてソフトウェアを設計する必要があり、製品として世に出るまでの長い開発サイクルにじっくり向き合う仕事です。
C/C++でのハードウェア制御経験や電気・電子回路の基礎知識が前提となりやすい
月の残業は目安15〜25時間程度(モノづくり系エンジニアの残業は月27.1時間という調査もあり、量産直前の検証フェーズは忙しくなりやすい一方、開発サイクルは比較的長期的)
求人の中心的なレンジ。経験年数に応じて緩やかに上昇する
1つの製品の開発サイクルは1〜2年に及ぶこともあり、Web開発のような短いリリースサイクルとは時間軸が大きく異なります。基本設計・詳細設計の段階ではドキュメント(仕様書)を作り込み、実装後は実機での動作検証に多くの時間を使います。不具合の原因特定にはオシロスコープ等の計測器を使ってハードウェアの信号を確認することもあり、ソフトウェアの視点だけでなく電気的な視点からのデバッグ力も求められます。量産直前の検証フェーズでは、様々な使用環境を想定したテストを網羅的に行うため、業務が集中しやすくなります。
受託開発会社(ソフトハウス)に所属し、家電・車載機器・産業機器・医療機器など、様々なメーカーから委託された組み込みソフトウェアの開発を案件単位で担当します。案件によって開発対象のハードウェアや使用言語、開発の上流・下流での関わり方が変わり、複数の業界の組み込み技術に触れられるのが特徴です。
研修制度のあるソフトハウスなら未経験でも挑戦しやすいが、C言語の基礎知識があると有利
月の残業は目安20〜30時間程度。量産直前の検証フェーズや納期直前は業務が集中しやすい
未経験入社はこの下限寄りからのスタートが多く、経験を積むと上がる
1つの案件は数ヶ月〜1年程度の期間で進み、評価ボード(試作用の基板)を使って実機に近い環境で動作検証を重ねます。案件によって開発対象(車載・医療機器・産業機器等)や使用する言語・環境が変わるため、新しい案件に入るたびに、そのハードウェアの仕様書を読み込むところから始まります。設計書・仕様書の作成にはWordやExcelのテンプレートが使われることが多く、量産直前の検証フェーズでは、様々な使用条件を想定したテスト項目を一つずつ潰していく地道な作業が続きます。
掲載の年収はいずれも各パターンの求人情報から算出した中央値の参考レンジです(quickfactsを参照)。経験・スキル・企業規模により変動します。
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