コンサルタントという仕事 › 大手ファームのFAS(財務アドバイザリー)コンサルタント
M&A・財務(FAS) × 大手総合系ファーム
大手ファームのFAS(財務アドバイザリー)コンサルタント
代表例
Big4系FAS(会計士系の大手監査法人グループが運営する、企業の合併・買収を財務面から支援する専門部門)のコンサルタント
M&Aデューデリジェンス・バリュエーション担当
上場企業や大企業が関わる大型M&A案件において、買収対象企業の財務状況を調べる財務デューデリジェンス(買収前に相手企業の財務リスクを調べる調査)や、企業価値評価(バリュエーション)を担当します。社内に法務・税務・人事など各分野の専門チームを抱える総合系ファームならではの体制で、大型かつ複雑な案件を分業しながら進めるのが特徴です。同じ会社に所属して社内の意思決定を支える法務部門のM&A担当(自社の合併・買収を法務面から進行管理する仕事)とは異なり、外部のアドバイザーとして複数のクライアント企業の案件を並行して支援します。
未経験からの難易度
未経験からは狭き門
公認会計士や監査法人での監査経験がある人材が中心に採用されており、事業会社出身者や第二新卒はポテンシャル採用の枠に限られる
働き方の傾向
多忙になりやすい
月の残業は目安50〜70時間程度(コンサル業界全体の平均は月40時間程度という調査がある一方、FASは案件がクロージング(契約締結)に向かう時期に特に忙しくなるとされ、繁忙期はさらに増えることもある)
年収の中央値(参考)
800万円〜1000万円
求人の中心的なレンジ。若手(アソシエイト)は600万円台からのスタートもあり、マネージャー以上は1300万円を超えることもある
- 📋業務内容
- 買収対象企業から開示される決算書や契約書などの資料を読み込み、利益やキャッシュフローの実態に問題がないかを確認する財務デューデリジェンス
- 買収対象企業がいくらの価値を持つかを試算する企業価値評価(バリュエーション)
- 買収対象企業の経営陣へのヒアリングを行い、資料だけでは分からない事業の実態や将来性を確認する
- 調査結果を、買収を検討しているクライアント企業の経営層向けの報告書としてまとめ、買収価格や契約条件への反映を提案する
- 買収後に想定されるリスク(例: 未払いの税金や訴訟の可能性)を整理し、契約書に盛り込むべき条項について外部弁護士と連携しながら助言する
- 🔍具体的な業務イメージ
1つの案件に3〜8名程度のチーム(パートナー1名、マネージャー1名、実務を担当するシニアアソシエイト・アソシエイト数名という構成が一般的)で担当し、期間は資料開示から数週間〜2ヶ月程度と短期集中型です。開示される大量の資料は「データルーム」と呼ばれるオンライン上の共有フォルダで管理され、財務数値の整理・分析にはExcel、調査結果をまとめる報告書にはPowerPointやWordを使います。案件がクロージング(契約締結)に向けて佳境を迎えると、経営陣へのヒアリングや報告書の修正が短期間に集中し、深夜や休日の対応が発生することもあります。
- 🌟この仕事のやりがい
- 企業の将来を左右する大型M&Aという、経営の意思決定に直結する場面に外部の専門家として立ち会える
- 財務・会計の専門知識を、監査とは違う「意思決定を後押しする」形で直接活かせる
- 短期集中型の案件を数多くこなす中で、様々な業界のビジネスモデルを財務数値から読み解く力が身につく
- ✨向いている人
- 決算書や契約書などの数字・文章を細部まで読み込み、違和感に気づける人
- 短期間で成果を出すプレッシャーの中でも、集中力を維持して作業を進められる人
- 会計・財務の専門知識を、経営層に分かりやすく伝える工夫ができる人
- 🙅向いていない人
- 一つの企業に腰を据えて、中長期的に経営に関わりたい人(案件ごとにクライアントが変わるため)
- 短期集中型の繁閑差がある働き方より、年間を通じて安定したペースで働きたい人
- 数字の細かい確認作業より、対外的な交渉や折衝を主体的に行いたい人
- ⚠️つまずきやすいポイント
- 経験の浅いうちは、財務数値のどこに違和感を持つべきかという「勘所」がつかめず、指摘の精度で苦労しやすい
- クロージング前後は資料量・修正依頼が急増し、スケジュール管理が難しくなることがある
- 案件ごとに守秘義務が厳しく、社内外を問わず話せる相手が限られる孤独感がある
- 💪必要スキル
財務諸表分析力
企業価値評価(バリュエーション)の知識
Excelでの財務モデリング力
論理的な報告書作成力(PowerPoint・Word)
公認会計士等の会計知識(資格保有者歓迎)
- 🧭その後のキャリアパス例
- 事業会社の経営企画・M&A担当、CFO候補へ
- 独立系M&Aブティックファームやプライベートエクイティファンド(未上場企業に投資し、企業価値を高めて売却する投資会社)への転身も
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